
退職後に困らないために準備すべきこと
見落としがちな6つのポイントとは?
退職を決意した。引継ぎもスムーズに終わった。準備万端――。と思っていても、意外と忘れがちなのが自分のこと。ここでは退職後に困らないために準備すべきポイントを解説する。
残っている有給休暇を消化する
労働基準法で認められた労働者の権利、有給休暇。とはいえ在職中はなかなか自由に使えないという人も多いだろう。しかし、退職を決めたなら使わないと損。残された有給日数を確認し、まとめて消化してしまおう。
会社によっては有給休暇を買い取ってくれる場合もあるので、使い切れない人は相談してみては。
転職サイトに登録する
フリーランスになる、転職先が決まっている、という人以外は、転職サイトへの登録は必須だ。個人差はあるが、転職は数ヶ月の時間がかかるもの。転職準備は早いに越したことはない。こまめに転職サイトをチェックしていれば、その分理想の求人に巡り合うチャンスも増えるだろう。
失業保険の受給額を確認する
受給できる金額は、「退職前の6ヶ月間に支払われた賃金の合計(賞与は除く)÷180×50~80%」。これが1日あたりの受給額となる。受給できる期間は退職理由によって異なり、自己都合退職の場合、90~150日だ。
ちなみに自己都合退職の場合、退職から3ヶ月は失業保険が受給できない。その間をまかなえるだけの生活費があるか、確認しておこう。
虫歯の治療を終えておく
退職後は一時的に健康保険が使えなくなる。健康保険の任意継続を行ったり、国民健康保険に加入したりすることは可能だが、退職してからでないと申請はできない。もしも手続きが長引けば、その間の医療費は全額自己負担だ。定期的な通院が必要となる虫歯の治療は済ませておき、他にも気になる身体の不調があれば治療や検査をしておこう。
ちなみに任意継続は退職後20日以内、国民健康保険は14日以内に申請しなければ加入することができない。どの保険に加入するか、退職前に決めておくのが賢明だ。
クレジットカードをつくる
無職の人間がクレジットカードの審査に通ることは、ほぼないといっていいだろう。発行できたとしても、限度額はせいぜい10万円というのが現実である。退職後、すぐに再就職が決まっているという人も要注意。転職回数や勤続年数は信用に大きく影響するため、転職直後はカード審査が通りにくいのだ。
キャッシングやローンでの決済など、退職後にこそ強い味方となるクレジットカード。まだ持っていないなら、忘れずに作っておくことをお勧めする。
住宅ローンの契約、引っ越し
考えてみてほしい。あなたがアパートのオーナーだったら、無職の人間に部屋を貸すだろうか。無職の身では、住宅ローンや賃貸の契約が難しい。いくら本人に預金があったとしても、オーナーや不動産業者からの信頼は得られないのだ。「退職してからゆっくり引っ越し先を探そう」などという考えは無謀。住居関連の契約は、必ず退職前に済ませておこう。
賢い退職のために
立つ鳥後を濁さず。綺麗に会社をに去ることはもちろんだが、次への一歩を踏み出したのは自分のためのハズ。退職後に思わぬ停滞に陥らないためにも、自分自身の身辺整理にも気を付けたいものだ。