
ストレスサインを見逃すな!~日常からみるストレスサイン~
現代では、ストレスが仕事の効率を下げる元凶となっている。瓦版ユーザーにストレスを抱えているかアンケートを取った結果、なんと97%もの人が何らかのストレスを抱えていることが分かった。ストレスとは働く人の大多数が感じている負の感情なのである。
世の中の97%の人はストレスを抱えている!
では、私たちはストレスに気付くことができないのだろうか?答えは、NOだ。人間の身体は、ストレスが溜まると無意識的にサインを出しているのだ。
ここでは、ストレスが溜まっていることを示すサインをいくつか紹介する。ストレスサインは、無意識的に出されているため、自分では気が付きにくい。そのため、近くの同僚、部下がこのようなサインを出していたら、休息を取るよう促してあげよう。
そして、自分もこのようなサインを知って自覚することで、ストレスと上手に向き合っていくことができるだろう。
【生あくびをする】
大事な会議のとき、上司に怒られているときなど、人は気を引き締めなければならない場面に限ってあくびをしたくなる。
では、なぜあくびが出てしまうのだろうか?あくびは、脳内に酸素を送るために行われると考えられている。つまり、あくびが出るということは、酸素が不足していることを示す。そして、酸素を送り込むことで、脳内を活性化させようとする働きを促す。不安や緊張状態など負担がかかる場合において、脳内は酸欠状態に陥っている。そのため、酸素を脳内に送り込もうとする働きがあくびとなって現れるのだ。あくびが何回も出る場合には、深呼吸や室内の換気をするとよい。
【髪を触る】
私たちは子供の頃、親に抱きしめてもらったり、頭をなでてもらったりすることで、不安を解消していた。髪を触るしぐさにはその名残が残っていると考えられている。
髪を触るというしぐさは2つの意味を持つ。ひとつは、緊張や甘えたいなど不安な状態であることを示す。髪を触るというしぐさと共に、視線が一点に定まっていなければ、このような状態であると断定することができる。ふたつめに、自分を綺麗に見せたいというような自己アピールを示す。
髪を触るしぐさにはそれ以外にも、眉やまつ毛、男性ではひげというケースも見られる。また、さらに強いストレスが加わると髪を抜いたり、引っ張る、枝毛を裂くという行為に表れることもある。
【口の中を噛む】
食べ物を食べているとき、思わず口内や舌を噛んでしまい、痛い思いをした人も多くいるだろう。その理由は加齢や肥満、現代の食べ物の変化により頬の筋力が衰えたことなど様々挙げられるが、ストレスが一因ともいわれている。その他にも、常に口内や舌唇を噛んでいる人もいるが、同様の理由が当てはまる。
口は、過度のストレスが生じると最も症状が出やすい場所である。そのため、噛むだけではなく、唾液が多量に分泌される、唇が乾燥しやすい、ヘルペスができる等のサインも出やすい。そのため、自分で気が付きやすいストレスサインといえる。
【唾をのむ】
「人という字を掌に書いて、飲み込めば緊張がとれる」というアドバイスを聞き、実践したことのある人は多いのではないだろうか。この方法は緊張する場面において実践されてきた。つまり、心的負荷がかかっている場面において通常より唾をのむという行為が多く現れるといえよう。
しかし、唾をのむことは日頃から行っているため、気付きにくい。では、どのように知ることができるのだろうか。人は唾をのむ際、空気も一緒に取り込まれる。そのため、唾を多くのむ人は多量の空気も取り込んでしまう。その結果、胃の中にガスが溜まり、お腹が張りやすくなる。それだけではなく、胃の中の空気が処理できなくなると、げっぷやおならとして出現することもある。つまり、お腹が張りやすかったり、げっぷやおならが出やすい人は、唾を多くのんでいる証なのだ。
【ささくれを剥く】
ささくれを剥くことは、考え事をしている最中など、体や指先を動かしていないときに多く現れる行為である。つまり、動かないことへ不満を抱いている表れといえるだろう。
また、ささくれができる理由のひとつには、睡眠不足のような日常生活の乱れによって作られる。そのため、ささくれは剥くという行為だけではなく、指先にささくれができること自体も、ストレスに関連している。
しかし、ささくれを無理やり剥くと、化膿してしまうため、絆創膏を貼って保護することを勧める。ささくれは、動きたいというサインであるため、ストレッチなど軽く体を動かしてみるとよいだろう。
癖が生むストレスサイン
上記のような、ストレスサインは「癖」になっていることも多い。癖は、ストレスを感じていると同時に、和らげようとする行為とも考えられている。つまり、上記のような癖はストレスに対する防御行動といえる。
しかし、中には自傷行為となる癖もある。例えば、髪を抜くというストレスサインは、行き過ぎると円形脱毛症を引き起こす場合もあり、新たなストレスを生むきっかけとなりかねない。そうならないためにも、ストレスの原因を探り、早めに対処することが必要だ。
身体は自分が思っているよりも、敏感にストレスを察知している。小さなストレスサインを見逃がさないように、自分自身にも周りの人々にも目を配らせよう。