働き方

死にたくなければ手を抜いて仕事をすることを恐れるな

手を抜いて働かないと仕事に殺される

忙しすぎて辛い、長時間残業が全く改善されない…。不幸にも、そんな会社で働いてしまっているなら、かなり危険だ。仕事に対して、手を抜いて働くことを覚えない限り、貴方は仕事よって命を落とすことになるだろう。

真面目で勤勉とされる日本人だが、ことさら仕事に関してはその傾向が顕著だ。毎年幾人もの真面目な人間が、自殺や過労死という形で“会社”に殺されている。人間らしく健康的に働こうと考えた場合、そろそろ仕事に対して手を抜くことを覚えるべきではないだろうか。

仕事は無限に膨れ上がる

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いわゆるブラック企業では、残念ながら社員を使い捨てとしか考えていない。きつければ辞めることを前提に、猛烈な量の業務量を押し付ける。仕事がどんなに早く終わろうと、あなたが楽になることは決してない。

これは仕事というものが、次から次へと際限なく発生する性質を備えた厄介なものだからである。極端な話をすれば、今抱えている仕事を一瞬で終わらせられたとしても、新たに発生した仕事を沢山頼まれるのが関の山だろう。これは、ブラックな会社に勤めてしまった以上は避けることができない運命である。

終わることのない仕事に対し、常に全力で立ち向かっていては、いずれ心も身体もボロボロになってしまうのは明白だ。ブラックな会社にとって、それは想定内。ぼろ雑巾のように辞めてもらってハイおしまいだ。だから、恥だと思わず、仕事はどんどん手を抜くべきだ。仕事に対して手を抜くという行為は、病気や怪我から自分を守ることにも繋がるのだ。

とはいえ、仕事に対してどのくらい手を抜くべきか、というのは気になるところだろう。これは、人や仕事の内容によって、大きく異なることを留意しておこう。健康的に働けているのであれば、仕事に対して2割でも4割だって手を抜いて構わない。ただし、その場合でも仕事に対して決して全力で取り組むことのないよう注意しなければならない。繰り返しになるが、仕事に全力で立ち向かえば、命を落とす危険性がグンと高まるからだ。

頑張っても無理な仕事は誰かに依頼すべき

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仕事の手を抜くということを徹底するならば、処理しきれない仕事は同僚に任せるくらいの度量が必要だ。単に手を抜くだけでは問題の先送りしかならない。それでは少し寿命が延びるだけだ。

仕事を抱え込みすぎて首が回らなくなると、正常な判断ができなくなってしまうリスクも高まる。その結果、かえって仕事の効率が悪くなってしまったり、些細なミスが多くなってしまったりと、散々な状況に陥ることも少なくない。それを避けるためにも、頑張っても難しい仕事は、任せられる同僚に依頼してしまうべきである。互いに助け合える職場環境であれば、仕事に対して上手く手を抜くことができるだろう。

なんでも1人でできるということは誇らしいが、人間は1人では生きていけない。仕事もまた同義である。働くうえでは、どうしようもない状況に陥る前に、まず誰かに頼ることを覚えるべきなのだ。それが結果的に最悪の事態を回避する予防線にもなる。

常に全力であることを美徳とする風潮が広まった結果、過労死やブラック企業といった、日本社会の負の側面を象徴する単語が続々と生まれている。この状況を打開するためにも、適度に手を抜いて、ほどほどの力で仕事を行うことをよしとする風潮が、世間一般にも広まってほしいものである。そうした動きこそが、日本にはびこる残業体質の抜本改革の一歩となるハズだ。

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