
いま超売り手市場の人材は○○力がある人
お毒 そろそろ、ママの座を誰かに譲ろうと思ってるのよね。もうアタシだけの魅力じゃ、新しいお客を呼び込むのも難しいかなと思ってるのよ。
猫田先生 アタシだけの魅力って、月3人呼び込む魅力だろ。とっとと引退して、新しいママを雇ったやっとたほうが店のために10倍いいな。
お毒 10倍いいんなら、待遇はいまの給料の3倍でどうかしら。顔より性格重視。文句を言わずにキチンと働く。それが条件かしら。
編集部ニシ 随分、叩きますね。ママと比較するのはなんですが、最近は経営者を募集する求人も増えてきているんです。エン・ジャパンが運営する転職サイト「ミドルの転職」では7月21日から「社長・役員特集」をスタートします。同社はその趣旨について「経営基盤の強化、新規株式公開に向けた体制強化、グローバル企業の日本進出などを背景に、社長や役員といった経営に関わる求人は増加傾向にあります。また、現在経営者や役員職に就いている方のサイト登録数も伸びていることから、今回初めて実施することとなりました」と話しています。実際、『ミドルの転職』では、経営層を対象にした求人が昨対比130%となっているそうです。
お毒 アタシみたいに考える経営者が増えているのね。お店を引き継ぐというより、新しい時代に合ったお店にして欲しいから、思い切ったことをやらないとズルズルしちゃうのよね。
編集部ニシ 別の側面もあります。中小企業にとっては、なかなか優秀な人材が採りづらい。そこで、経営幹部というニンジンをぶら下げて、優秀な人材を引き寄せるんです。自ずと報酬と待遇をよくできるので一石二鳥なんです。
猫田先生 地方も優秀な人材確保に必死なんだろ。随分と大きなニンジンをぶら下げて人材を採りにいってるみたいだもんな。
編集部ニシ 静岡県中部地域が、観光マーケティング責任者をビズリーチを通じ、7月21日から公募開始しました。年収は最高で1,000万円です。求人主は静岡観光コンベンション協会で、日本版DMO候補法人に登録されています。DMO(Destination Management/Marketing Organization)は観光庁が推進する地方創生実現のための稼げる地域づくりのための組織です。かみ砕いていえば、「地域の観光戦略の司令塔」です。その頭脳となる人材が必要なので、奮発して公募しているわけです。
お毒 夏休みに入った途端、優秀な人材募集が加速するなんて、企業も地域もスナックも変わらないとダメなのね…。
編集部ニシ スナックは関係ないでしょ。とにかく、新しいスタイルの“稼げるチカラ”がいま、どの分野でも非常に重宝されています。それさえあれば、掛け持ちでも雇うという企業がたくさん出てきています。
猫田先生 稼ぐ力がありゃ、別に雇われなくても自分で食っていけるんだけどな。でもとにかく、稼ぐ力があれば、いまや超売り手市場。やりたいことをやりたいようにできる時代だよ。
お毒 “貢ぐ力”はあるんだけどね、お金がいくらあっても足りないわよっ。
編集部ニシ そういう人は没落するのみっ。