働き方

人生を劇的に変えることができる人がしていること

投稿日:2016年7月25日 / by

変人・安田の境目コラム

なぜ日常、仕事に追い回されるのか…

絶対に今日やらなくてはならない。私たちの日常は、そういう仕事に追い回されている。更には、明日までにやらなくてはならない仕事、明後日までにやらなくてはならない仕事、今週中にやらなくてはならない仕事などが待機しており、やらなくてもいい事をやる時間など、どこにも無いのである。

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だがその「無いもの」を作り出さない限り、私たちの未来に変化は起きない。今抱えている「やらなくてはならない事」は全て、過去の延長線上にある仕事だからだ。過去に指示された仕事。過去に引き受けた仕事。過去にやり残した仕事。

もちろん、それらの仕事を放置するわけにはいかない。過去から受け継いだ仕事をこなす事と引き換えに、今月の報酬が支払われているからである。過去と繋がる仕事を全て断ち切ってしまったら、来月の家賃は支払えなくなってしまう。しかし、それはあくまでも現状を維持するための仕事だ。来月の家賃を支払うことは出来ても、それ以上の報酬と成果をもたらすことは期待出来ない。

未来に劇的な変化をもたらすもの。それは「今、やらなくてもいいこと」だけである。やったとしても、今抱えている仕事はちっとも楽にはならない。やったとしても、目の前の報酬には繋がらない。だから、今やる必要がない。

人生を変える唯一の方法

多くの人はそういう仕事をやりたがらないし、やる時間も余裕もない、と思い込んでいる。その結果、何の変化も無いままに、人生は過ぎ去っていくのである。もちろん、積極的に変化に突き進んでいく人もいる。そういう人達が考えるのは、仕事や職場の変更である。

つまりは転職。転職して会社が変り、仕事が変われば、自分の人生も変わる。そう信じているのだろう。だが残念なことに、転職してみても大きな変化は起こらない。ただ、前とは少し違った日常が繰り返されるだけだ。変えなくてはならないのは職場ではなく、日常なのだ。今日の使い方を変えない限り、明日が変わることは永遠にない。

毎日30分、やらなくてもいい事をやり続ける。それだけで未来は劇的に変化する。いや、それ以外に未来を変える方法は無い。毎日30分、1日も休まずに、何年間もやり続けるのだ。たとえば毎日30分運動をやり続けたら、数年後には体質と体調が間違いなく変化している。

頭が良くなりたいのであれば頭を使うこと、文章が上手くなりたいのであれば文字を書くこと、ファンを作りたいのであればファンと繋がることを、やり続けるのである。自分にはファンはいない。文字を書くことは仕事ではない。そう考えてしまうのは、過去に縛られている証拠だ。

今すぐ役に立たないこと。収入に繋がらないこと。変化や成長を実感出来ないこと。それを何年も続けることは容易ではない。だからほとんどの人はやろうとしないし、やってもすぐに止めてしまう。やり続けた人間だけが、ある日突然気がつくのである。自分の人生が劇的に変化していることに。水滴は岩に穴をあける。だが本当は水ではなく、年月が穴をあけるのである。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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