
あなたの転職のデッドラインは何歳ですか?
<瓦版働き方白書>
年功序列&定年制の崩壊で、仕事と年齢の関係が変わりつつある昨今。瓦版では、何歳までを転職のデッドラインとしているのかをアンケート調査しました。当然、年代による差がありましたが、意外な年代で、転職意欲が高いことが分かりました。
対象は10代から60代の男性1639人、女性2344人の計3983人。ではみてみましょう。

あなたは転職を考えたことがありますか?
悩める50代の実態鮮明に
まず、転職意欲について。全年代を平均して最も多かったのは「今考えている」という回答。半数以上の54%がすでに転職の臨戦態勢に入っているという状況が浮き彫りなりました。なかでも目を引いたのが50代。なんと79%が転職を思案中という結果でした。
50代といえば、もう少し頑張れば定年で安泰組の印象ですが、一方で、すでに出世争いは終わり、やりがいを持ちづらい年代ではあります。リストラが敢行されれば、40代と並んで対象にされる年代でもあります。とはいえ、50代がこれほどまでの割合で転職を検討しているというのは、ある意味でショッキングな結果といえます。
回答者が少ないのであくまで参考ですが、60代では、「まだまだ今の場所で働いてみたい」が38%で最多。この数字を50代との比較でみると、まさに“逃げ切り組”との境目が透けてみえるようです。また、「その内したいと考えている」が次いで30%と多いのは、60代は意欲にあふれている印象を受ける結果といえます。

あなたが考える転職のデッドラインは何歳ですか?
年代別転職年齢のデッドライン
では、年代別の転職デッドラインはどうなっているのでしょうか。20代では「~30歳」が71%、30代では「~35歳」が48%、40代は「~45歳」が33%、50代は「~55歳」が27%がそれぞれトップとなっています。どの世代でも直近5年以内の転職を賞味期限と捉えているようです。
なお、男女とも、未婚者の転職意欲が既婚者を圧倒する結果となっていました。これは守るものの有無が、そのまま転職という大きな決断に作用していることを示す結果といえるでしょう。
かつては35歳転職限界説もありましたが今は昔。実力さえあれば転職に年齢は関係ない時代になりました。全年代における転職意欲の高さはもちろん、今後、人材不足が深刻化する中で人材流動化が加速するといわれています。まさにそうした予兆を感じさせる興味深い結果になったのではないでしょうか。