働き方

女性活躍を推進する人事ウーマンの気になるライフプランとは

投稿日:2016年9月20日 / by

ビジネスウーマン自撮Deレポート ~私の職場~

File.5 ヒューマンリソース部 近藤悠里さん(30)

大切にしているのは社員一人一人の声に耳を傾けること

(株)フィナンシャル・エージェンシーでヒューマンリソース(人事)部に所属する近藤さんは、広報・募集人資格管理・ダイバーシティ推進業務を担当する。「女性活躍推進」や「ES調査」など、社員の声を形にするために、一人一人の意見に耳を傾けることを大切にしている。いってみれば、会社における潤滑油であり、栄養ドリンクのような存在だ。

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人事部では、シニアチーフとして部下も抱え、まさに自身が女性活躍のロールモデルとなるべく奮闘している。部下に対しては「その人のモチベーションの度合いから、やる気の出る言葉を考えて伝えたり、行動に移しやすい環境を作ったりということを心掛けています」と近藤さんは、女性ならではの絶妙のさじ加減で、やる気を引き出すマネジメントを実践している。

その仕事ぶりは、謙虚ながら、そこはかとなく頼もしさが漂う。常に相手の立場に立って考える懐の深さがそう感じさせるのか、落ち着き払った佇まいがそう思わせるのか…。それでも、もともとは営業畑を歩んできただけに、人事部の業務に独特の難しさも感じている。

「入社してから長く営業部に所属しており、数字という明確な目標をどのように達成させるかを考えてやってきました。人事は、目に見えづらい目標を追う難しさがあります。日々それを痛感しながら、設定した目標の難易度や、何をもって達成といえるのかというあいまいになりがちな基準を、進捗や内容を可視化できるようにしていくことを心がけています」と近藤さんは、営業脳をスッパリ切り替え、新たに設定した目標に向かいながら、人事の業務に取り組んでいる。

単に人事部員としてや自身の活躍のことだけを考えているだけなら、すでに十分といえる仕事ぶりの近藤さん。だが、目指すのはもっと高いところにある。だからこそ、みえづらい人事領域の中で何度もPDCAを回し、しっかりと成果につながるカタチを追求する。「目標にしているのは、自社のスキルやノウハウ、管理方法を構築し、逆に他社に拡散していくような新たな仕組みを完成させること」と近藤さんは、人事部員としてあえて“難題”に挑む覚悟だ。

仕事も家庭も大事だから働き続けたい

高い志と強いモチベーション。職場での仕事ぶりは、女性活躍のお手本といっていいだろう。では、家庭ではどうなのか…。「職場が恵比寿なので、お昼は困らない!1,000円で、サラダorドリンクがついているランチはポイントが高い!外に出ない場合は、弁当。おいしいお弁当屋さんが多いので、選択肢が狭まらずに毎日充実のランチが食べられています!だから、自作のお弁当を作ってこないんです・・・」。手作り弁当を持参しないから家庭をおろそかにしているとはもちろんいえないが、そこに少しは罪悪感がある様子の近藤さんの意識に免じ、家事についての詮索はこれ以上やめておこう…。

集中力が途切れるとクチャクチャする昆布(左)とデスクワークに集中するときに装着する髪留め

集中力が途切れるとクチャクチャする昆布(左)とデスクワークに集中するときに装着する髪留め

もっとも、既婚の近藤さんだけに、今後のライフプランは気になるところだ。「ライフイベントを迎えても仕事は長く続けたい。女性活躍推進活動を行っていくことで、より強く思うようになりました。仕事も家族もやる気の原動力。なので、どちらも充実させたい。頑張って昇格して、お金も稼いで、まずは家族で住む家を買いたいですね!」。仕事も家庭も大事。そのためにまずはマイホームを購入する。ここまでハッキリ先を見通せるのは、仕事の関係はもちろんだが、同時にパートナーの理解があるからなのだろう。

女性活躍推進が叫ばれても、なかなか女性自身が上を目指さない実状もある。だが、近藤さんの背中には、上を目指す女性の健全なモチベーションが色濃くにじむ。仕事に恵まれているから、会社の理解があるから、パートナーと意思統一できているから…。近藤さんにとって、いつまでも働き続けたい理由は、どれも正解かもしれないが、それだけではないハズだ。自身が仕事にやりがいを感じ、キャリアップを自然に受け入れていることが、そのなによりの要因といえるのではないだろうか。

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