
仕事と子育てを両立する理想的なカタチとは
リモートワークが創造する新しい職場のカタチ
職住近接は、通勤時間の圧縮やワークライフバランスにとって都合のいいワークスタイルの1つと知られている。実践する社員に手当を支給する企業も存在する。だが、時間と場所に捉われないリモートワーク導入企業なら、そもそも通勤という概念はなくなる。そうなれば、新しい形の働き方の創造の可能性は大きく拡がることになる。

全従業員に「リモートワーク」を導入するなど、働き改革を加速させるリクルートホールディングスがこのほど、新たな取り組みを開始した。キッズスペース付きのサテライトオフィスの試験設置だ。その背景について、同社では次のように説明する。
2か月の実証実験で探る仕事と子育ての両立
実証実験の実施にあたり、同社は託児付コワーキングスペースの運営などを行う「ママスクエア」、不動産総合マネジメントの「ザイマックス」と協業。東京・品川区にキッズスペース付きサテライトオフィスを試験的にオープン。従業員が、子どものそばにいながら安心・集中して働けるワークプレイスの有効性を約2か月の期間で検証する。

同所は、ブース席や打ち合わせ部屋などで構成された「ワークスペース」と、子供が宿題や読書、遊びなどができる「キッズスペース」で構成。2つのスペースは、ガラスで仕切られ、従業員は常に子どもの様子を確認できる。保育士等のサポートスタッフも常駐し、遊び相手になるなどこどもの見守りも行い、仕事と子育てを両立するには申し分のない環境となっている。
この実証実験で同社は、従業員にアンケートやインタビューを実施。こどものそばにいながら安心・集中して働ける環境が、働くママやパパにどんな物理的・心理的効果を与えるかなどを検証。どうすれば、仕事と子育ての両立を最適化できるのかを探る。有効性が確認されれば、同社で拡充しながら、そのノウハウ等を他企業や行政などと共有し、育児と仕事の課題解決を進めていく。