働き方

明日から来なくていい!と突然解雇を告げられたら…

投稿日:2023年2月16日 / by

最近はそんな乱暴な話は少ないと思いますが、万が一、そうなったときにすべき5つの心得について

ワンマンな経営者が突然激高して、「お前はクビだ!明日から会社に来なくていい!」と怒鳴りつける場面……ひと昔前のドラマなどでは見かけたものです。
最近の、実際の場面ではそんな乱暴なことはさすがに少なくなっていると思われますが、万が一、そんな “突然の解雇” を告げられてしまったら、言われた側はどうするべきか。5つのことを、お伝えします。(powered by シェアしたくなる法律相談所
★「解雇」ということが、法的にはどういうことなのか、という解説をしているこちらの瓦版記事もよろしかったら、ご参照ください。

突然解雇されたらすべきこと

1.まず「会社を辞める意思はないこと」をはっきり伝える

突然「明日から来なくていい」などと言われてしまった場合、まずは、会社を辞める意思はないことをはっきり伝えましょう。

内心では、辞職しようかどうか迷っていたとしても、会社に対しては、「現時点では辞めるつもりはない」としっかり伝えることが必要です。

2.「明日から来なくていい」の意味を確認する

そもそも、「解雇」とはどういうことか。労働者と会社の労働契約が終了するには、(1)解雇、(2)辞職、(3)合意退職があり、また、「解雇」にも、(1)懲戒解雇、(2)普通解雇、(3)整理解雇がある、ということになっています。
詳細は、冒頭で紹介している別記事にて解説してありますので、気になる方はご覧ください。

会社の言う「明日から来なくていい」が、上記のうちどれにあたるのかで、今後の取るべき方針が変わってきます。「明日から来なくていい」の意味を、正確に確認しましょう。

3.「明日から来なくていい」の具体的な理由を確認する

「明日から来なくていい」と言われてしまった具体的な理由は何なのか(例えば、遅刻や欠勤が多い、ミスが多い等)を確認しましょう。

解雇(懲戒解雇、普通解雇、両方含みます。)の場合、労働基準法上、会社は、労働者の請求を受けたら、解雇の理由を示した書面を労働者に交付しなければなりません。解雇の場合には、会社にこの解雇理由を書いた書面請求しましょう。

4.証拠になりそうなものを集める

会社に入れてもらえなくなってしまう前に、解雇理由に関する証拠、就業規則やタイムカード(残業代未払いがある場合等)等、証拠になりそうなものを集めておきましょう。

5.退職を前提とした行動をとらない

退職金を請求する等、退職を前提とした行動をとらないようにしましょう。
また、「明日から来なくていい」と言われても、1度は出勤することが重要です。

解雇された場合、労働者の方だけで会社と戦うのは難しいです。速やかに弁護士に相談することをお勧めします。

▽オリジナル記事はコチラ

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*著者:弁護士 小澤亜季子(センチュリー法律事務所。「依頼者のお気持ちに寄り添い傾聴すること、なるべく早く具体的な解決策を提案すること、そのための費用がいくらかかるのかを明確にすることを心がけております」)


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