働き方

新成人の7割超が「プライベート重視」の働き方

投稿日:2014年1月8日 / by

どんな社会人になりたいか新成人の働き方は「プライベート重視」。その年の「ベストチーム」を表彰し、日本のチームワークの向上と促進を提案するベストチーム・オブ・ザ・イヤー実行委員会(委員長:齋藤孝)は、今年の新成人400人に「将来の働き方」に関する調査を実施。その結果をこのほど公開した。

成人を迎え、自立を強く意識する新成人。若者の労働環境は、依然厳しいが、当人たちの意識は、初めから“危機回避”を念頭に置いているような結果となっている。

どんな働き方をしたいかを聞いた選択式の質問では、73.1%の人が「プライベート重視で働きたい」と回答。一方、「バリバリ働きたい」と答えたのは20.6%、「働きたくない」人は6.4%という結果だった。まるで、“どうせ頑張っても報われないのだから、せめてプライベートは大切にしたい”と諦観したような結果である。

働きたいエリアについては、「地元で」と答えた人が40.2%。ついで「東京で」が37.3%、「東京、大阪、地元以外の国内のどこかで」が11.4%となり、「海外で」と答えた人は、わずか3.1%にとどまった。働き方と併せると、大きく踏み出して“冒険”しようというような気概は少ない印象を受ける。

どんな組織で働きたいかどんな組織で働きたいかを尋ねた質問では、「中小企業で」と答えた人が最多。次点では、「大企業で」「公務員として」が続いた。中小企業、大企業、公務員の3つの差はそれほどないが、この結果からも就活における安定志向が垣間見える。意外に少ない大企業については、端から諦めモードなのか、昨今の大企業の“不安定性”に見切りをつけた結果なのかは、このデータからでは分からない。

それでも、バリバリ働きたい人は大企業を選ぶ傾向が高く、プライベート重視派では中小企業を選ぶ人が最も多いことがわかっており、良くも悪くも新成人の諦観ぶりがうかがえる結果となっている。

こうした結果を受け、実行委員会では「両親やこれまで出会った先生や先輩など、身近な人の影響を受けた新成人は、プライベートを重視しながら地元の中小企業で働きたいと考えている人が多いことが分かりました。海外やベンチャー企業、外資系企業で働きたいと思う新成人は少なく、地元といった自分の馴染みのある環境で働きたいという結果は、あらゆる分野においても今後一層グローバル化が進み、多様な人たちとチームを組んで働くことが必須になってくる社会環境のニーズと一致し得るかどうか気になる結果となりました」と分析している。

ベストチーム・オブ・ザ・イヤー実行委員会は、職場での「チームワーク」向上を目的に2008年から活動を開始。毎年「いいチーム(11/26)の日」に、その年に顕著な業績を残した優れたチームを表彰するアワード「ベストチーム・オブ・ザ・イヤー」を開催している。これまでの最優秀賞には、小惑星探査機「はやぶさ」プロジェクトチーム(2010年)や、京速コンピューター「京」開発チーム(2011年)、東武タワースカイツリー株式会社東京スカイツリー運営チーム(2012年)、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会(2013年)が受賞している。

 

 

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