働き方

働き方をグレードアップする人工知能との正しい付き合い方【瓦の目】

投稿日:2016年5月20日 / by

人工知能は脅威なのか

人工知能の進化が加速している。人間のように、着実だとしても基本の“成長速度”が人間の数千倍にもなるだけに、現時点の予測も、1年後にはどこまで進展しているかは分からないだろう。政府も条件付きながら、2020年までに自動運転タクシーの実用化を認めたが、5年後には、自動車を所有するという概念さえなくなっているかもしれない…。

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※写真はイメージです

人工知能はどちらかといえば人間の脅威と捉えられている。圧倒的な知能が、人間の常識を超え、暴走することが考えられるからかもしれない。人間以上なのだから、仕事だけでなくいろいろな領域で人間のフィールドを占拠していくと想像されるからだろうか。いずれにせよ、過去のテクノロジーの進化では、最初にはその脅威が煽られ、やがて何事もなかったように浸透していくプロセスを辿っている。人工知能も例外ではないだろう。

働き方と人工知能を考えたとき、うまく活用すれば、ストレスフルで極めて効率的に作業できる職場を構築できると考えられる。「人間関係」と「無駄な残業」は職場の2大悪だ。人工知能を活用すれば、この2つはかなりの確率で駆逐できるだろう。人事評価に人工知能を導入することで、人間関係の元凶である不平不満は消失する。ルーティンワークを人工知能で代替すれば、退屈な作業はなくなり、人はクリエイティブな作業に注力できる。

適正な使い方が社会を変革に導く

「そうは簡単にはいくまい」。それが大方の意見だろう。例えば、人事評価では、人間の評価では低ランクの人間が、高い評価を受ける事例も出てくるだろう。ルーティンワークがなくなっても、企画会議の時間が長引き、残業することがかえって増える可能性もある。だが、そうなる原因は、人間の過信によるものでしかない。感情を一切省けないのは人間の宿命であり、企画会議が長引くのは、個々の能力が低いだけの話だ。人工知能時代には、そうした部分はあえて受け入れる器量も必要だ。

感情をもたない人工知能に全てを委ねるのは確かに怖い。しかし、殊に職場においては感情が潤滑油にもなるものの、多くはトラブルの元凶となる。人間の脳も膨大なデータからできる限り適正な判断を試みるが、どこかで感情が邪魔し、判断を狂わせる。人工知能にはそうした雑音が入り込まないのだから、人事評価などは“適任”といえるだろう。ふさわしいと思われる領域では、思い切り活用する。それが、職場を変え、社会を変革に導く、人工知能の適正な使い方と考えるべきである。

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