働き方

知っておきたいブラックな働かせ方からの“護身術”

投稿日:2014年8月28日 / by

後を絶たない“ブラック”への対策最新トピックス

ブラックバイトへの対処法はネットで無料入手できる

ブラックバイトへの対処法はネットで無料入手できる

ブラック企業による労働者への被害が後を絶たない。その余波はバイトにまでおよび、まじめな労働者が食い物にされている。企業自体の無知、知っていながら無視する悪質企業、そして労働者の無知が背景にある。

そうした中で、労働者自力での防衛となれば、当人が知識武装するのが、最も確実となる。そこで、瓦版では、“ブラック対策”に役立つ最新トピックを紹介する。

無料のブラックバイト対策マニュアル

まずは、「ブラックバイトへの対処法」というマニュアルだ。「ブラック企業対策プロジェクト」(http://bktp.org/)が作成した対策本で、ネットで無料入手できる。執筆者はブラック企業被害対策弁護団の鈴木絢子氏と中京大学国際教学部教授の大内裕和氏。作成協力には「ブラック企業」の著者でブラック企業対策プロジェクト共同代表の今野晴貴氏が携わっている。

同書で大内氏はブラックバイトについて「学生であることを尊重しないアルバイトのこと。低賃金にもかかわらず、正規雇用労働者並みの義務やノルマを課せられたり、学生生活に支障をきたすほどの重労働を強いられることが多い」と定義している。同氏は数年前、ゼミでのコンパで学生が集まりづらいことに異変を感じ、その先に“ブラックバイト”の存在に突き当たったという。

同書では対策として、(1)会社のいうことを鵜呑みにしない。(2)あきらめない! 自分を責めない! (3)困ったらすぐに労働のプロに相談しよう! (4)証拠・メモを残そう! の4つを掲げる。

例えば(1)のケースで残業代は払えないといわれたとする。もちろん、残業代は払わねばならず、泣き寝入りする必要はない。ただし、そのためには証拠が必要になるので、(2)以下の項目と併せ、しっかりと立ち向かう姿勢が重要になる。

映像で知るブラックバイト対策

DVD

映像で分かりやすくブラックバイト対策をレクチャー

ブラック企業大賞を主催するブラック企業大賞実行委員会の監修でアジア太平洋資料センターが制作したDVD「ブラックバイトに負けない!―クイズで学ぶしごとのルール」は、学生の実体験に基づき、労働に関する法律や権利についての基礎知識をクイズ形式で学んでいく内容。取りつきにくい労働法などを学生でも分かりやすいよう、やさしく、興味がもてるよう構成している。

9月1日からはブラック企業電話相談がスタート

9月1日からは、厚労省がブラック企業対策の電話相談窓口「労働条件相談ほっとライン」(~平成27年3月31日)を開設する。違法な時間外労働・過重労働による健康障害、労働基準関係法令に関する問題について、弁護士や社労士などの労働問題に詳しい相談員が対応し、法令・裁判例などの説明や各関係機関などの紹介を行う。昨年も実施しており、1,042件(速報値)の相談が寄せられた。年齢は20代30代が約半数を占めた。

ブラックバイト・企業には悪質なものもあるが、「無知」は徒に被害を拡大させてしまう。「おかしいな」と思ったらまず、疑う。そして調べる。いまは、ネット上にも対策情報やその糸口は充実しつつある。「泣き寝入り」は、ブラックをはびこらせることに手を貸すことにしかならいことを肝に銘じておこう。

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