働き方

“第三の朝食”が変えるビジネスパーソンの朝食事情

投稿日:2015年6月16日 / by

2018年に500億円の目標設定の皮算用

伊藤社長(左)と松本会長

伊藤社長(左)と松本会長

ビジネスパーソンの朝食シーンを変えるーー。カルビーは2015年6月16日、3年後の2018年に2014年の約3.5倍となる500億円を目指すフルグラの事業戦略を発表した。シリアル市場全体では1000億円規模を視野に入れ、“第三の朝食”の座を確固たるものにする。

快調に売り上げを伸ばすフルグラのさらなる成長に、同社松本晃会長兼CEO が大風呂敷を広げた。「2018年に500億円を目指す。朝食といえば、ごはん、パンだが、パンの一部をフルグラにしたい。シリアル市場全体でも1000億を狙いたい」。年々売り上げを伸ばすフルグラだが、2014年は143億円。勢いは猛烈だが、あと3年で500億は簡単な数字ではない。

明確な根拠はないが、達成の確信はある。ひとつは、アメリカのシリアル市場だ。その規模は1兆3000億円にも上る。食文化も違う日本との単純比較はできないが、それだけの可能性を秘めているとはいえる。新たなカテゴリーも開拓する。ヨーグルトメーカーと組んでのグルグラ(ヨーグルトグラノーラ)の投入だ。さらに、和テイストも加え、朝食としてのラインナップを充実させる。

3つの壁の克服で果たす異次元成長

やまぐち県酪のヨーグルトを使ったグルグラ

やまぐち県酪のヨーグルトを使ったグルグラ

「グラグラでは3つの挑戦をする。成長への壁となっている機能偏重・都会偏重・洋風偏重。この3つの壁を破ることでさらなる成長を果たす」と伊藤秀二社長兼COOは力を込める。具体的には、フジッコのカスピ海ヨーグルトによる機能性付加、ローカル企業やまぐち県酪のヨーグルトの活用、そして、新製品となる和風フルグラと不二精油の豆乳ヨーグルトとの合体メニューの開発だ。

ビジネスパーソンの朝食事情変える可能性

ヘルシーで食べごたえがあり、おいしくて、さらに朝の時短にもなるフルグラ。朝食としての唯一といえる単調さ、という欠点も矢継ぎ早の新製品投入で、ほぼ克服されている。

卵に豆乳ヨーグルトに海苔の組み合わせが生み出す驚きのテイスト

卵に豆乳ヨーグルトに海苔の組み合わせが生み出す驚きのテイスト

特に、この日披露された新製品「和のフルグラ」と豆乳ヨーグルを素材に、名店菊乃井の主人・村田吉弘氏がアレンジした特別メニューは、朝食の新たな可能性を感じさせるのに十分な味わいと食べごたえだった。

朝食といえばごはん、の時代からいまはパンとの2強が長く続いている。そこへ割って入ることを狙うフルグラ。20代、30代のビジネスパーソンの朝食欠食率は3割近くあり、この層を攻略するだけでもさらなる伸びが期待できる。加えて、いまは国を挙げて女性活躍を推進中だ。女性にとって朝の「時短」ほどありがたいことはない。そこへも強みがあるフルグラは、食べない、バランスが悪いなどのビジネスパーソンの朝食事情を、この勢いのままガラリと変えてしまうかもしれない…。

 

読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について