働き方

30代前半までの会社員の転職実態

投稿日:2014年7月23日 / by

30代前半サラリーマンのキャリアパスは?

クロスマーケティング調査1

クールな保守派が半数以上を占めた

(株)クロス・マーケティング(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:五十嵐 幹)は、関東(一都三県)と関西(二府二県)に在住する25~34歳男性を対象に、「社会人男性のキャリアパスに関する調査」を実施。その結果、自身のキャリアパスについて、興味・関心はあるものの、行動するものは一握りであることが分かった。

氷河期と言われた就職活動を乗り切り、社会へ出た現代のビジネスマン。苦難の先でつかんだ社会人生活だけに、彼らがどんなライフスタイルを望み、キャリアパスを描いているのかは興味深い。

若年層の中でも25~34歳フルタイム勤務の男性に焦点を絞った同調査では、現在の勤務形態やこれまでの転職経験、仕事に対する姿勢・取り組み方の達成度、将来的に仕事で達成したいことやその達成可能性など様々な角度から調査し、いくつかの意識グループに分け、相違点や比較分析を行い、その実態を明らかにしている。

まず、若年層のキャリアパスを把握するにあたり仕事や生活に対する意識について質問。その項目から9つの因子を抽出し、その反応から以下の4つのタイプ(クラスター)に定義付けた。

グローバルリア充層:仕事も私生活も楽しむことが第一で、グローバル志向高い。やりがいもあるが意識が高い故に悩みも多い。

保守的ガラパゴス層:転職意向は低く、現在の職場で勤め続けたいと考えている。成長はしたいが、安定的な生活を望む。

堅実プラスアルファ憧れ層:広い分野に興味を持つ半面、仕事にやりがいや面白さは不要。与えられた仕事はきちんと行う。

無関心ほどほど層 :全体的に関心が薄く、やりたくない仕事はしたくない。現状維持を求める。家庭を持つことにも消極的。

クールな保守派が過半数

crossm2

給与に関する不安は総じて高め

各クラスターの中で最もボリュームが大きかったのは、“堅実プラスアルファ憧れ層”だ。他の倍以上のボリュームで全体の53%を占めた。この群は、仕事やキャリアに対する意識が全体的に低く「仕事の不安や悩みはない」の項目に関しては他のクラスターの中でも特に多かった。よく言えばプロフェッショナルだが、言ってしまえば、仕事に対してはドライであまり興味のない群ともいえる。

総じて、“保守的”な印象のこの世代。転職経験については、全体の約半数が未経験となっている。さらに現在の転職意向でも、転職を考えていない人が約6割を占めている。なんとか、就職できた会社だから大事に考えているのか、もう二度とあの時のような苦難は経験したくないと思っているのか…。給与に関する不安や悩みを抱えている層が多いことを考えると、現状はあきらめの境地にあるのかもしれない。とはいえ、転職経験者は一度経験をしているためか、今後の転職に対しても抵抗感が低い傾向が窺える。

日本の景気は、上昇の兆しが見えつつも相変わらず閉塞感が漂う。そうした中で、積極的に動きづらいのが実情といえる。その結果、保守的な層が厚くなる一方で、グロ―バルな視点でバリバリ活躍する層はマイノリティとなる傾向にあるといえる。日本の将来を考えれば、グローバルリア充層がもっと活躍することが望ましいが、現状は、情勢を注視しつつも、軸足はしっかりと今いる会社に置く、クールな保守派が主流といえそうだ。

読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について