なぜネットビジネスで失敗する脱サラ人が多いのか
脱サラしてホストは無謀か
ホストクラブのホストってやったことありますか? 多くの方が、『No』と答えるでしょう。
では、今からやりたいと思いますか? これも多くの方が、『No』と答えるでしょう。完全実力主義の世界なので、結果を出せば大きな収入を得られる職業です。
ただし、やるにしてもある程度若い方が有利であることは事実です。例えば今現在、サラリーマンをやっている方が、脱サラしてホストに転身、という事例はかなり希少だと思います。
今、30代以上のオジサン達が、ホストクラブのホストになろうとすれば、多くの方が『無謀だ』と言って反対するでしょう。
ところが実は、これと同じような現象が、インターネット業界で起きているのです。それが、『アフィリエイト』や『物販』という業界です。
今まで特定の業界で10年、20年と経験を積んできた立派なサラリーマンの方々が、独立起業するためのネタとして、アフィリエイトや物販を選択するケースが増えているのです。
確かに、インターネットを活用し、これらのビジネスを効率よく回すことができれば、ノマドを実現して自由な生活を手に入れることができます。
でも、アフィリエイトや物販もまた、ビジネスの1つなのです。医者や弁護士といった国家資格は無いものの、長期的に結果を出すためにはやはり、一定の知識や経験が必要だし、たゆまぬ努力も必要なのです。これらのビジネスを舐めてはいけないのです。
しかも、今は大学生や高校生が、へたをすれば中学生や小学生が、アフィリエイトや物販といったビジネスに参入しています。社会人経験20年、アフィリエイト歴1年の方より、社会人経験0年、アフィリエイト歴4年の学生さんの方が、当然ながら結果を出していることが多いのです。
脱サラで成功するための考え方とは
私はこの現象を見て『とても勿体無いな』、と感じています。20年間プロ野球の選手をやってきた方が、未経験のサッカーでプロ選手を目指そうとしているようなもの。スポーツに例えると、これがどれだけ無謀なことかよく分かると思います。
それよりも、今までやってきた野球の経験を活かし、野球の解説者になったり、野球チームの監督をやるほうが、遥かに成功しやすいと思います。
もちろん、まったく未経験でも、アフィリエイトや物販で成功できる人はいます。でも、確率的に考えても、ここ数年間、実際に様々な人のケースを見てきた立場からも、未経験の分野で成功できるのは、『ほんの一握り』だと言えます。
成功できる可能性が低い人達が、『ほんの一握り』の成功者達に憧れ、高い授業料を払ってしまっている、これが現状です。インターネットビジネスで成功できない人が多いのは、こういう重要な点に気づいていないからです。
【プロフィール】平城 寿 Hirajo Hisashi
1976年宮崎県生まれ。九州大学工学部卒(1999年)。もともとITエンジニアで、2004年にSOHO事業者向けビジネスマッチングサイト「@SOHO」を1人で立ち上げ、4年で日本国内No.1の会員規模にまで育て上げる。その後インターネットの可能性に魅了され、自らネットを活用した「場所や時間にとらわれないワークスタイル」を実践。2011年より海外に拠点を移し、アジアを中心に毎月5都市以上を訪問。『海外ノマドスタイル』を確立して、その魅力を発信している。
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