
グッバイワーク リスト№3 タクシードライバー
~縮小する仕事・消滅する仕事~

予約から送迎ナビゲートまで、現時点でも技術的には実用化に近いレベルにはある
リスト№3 タクシードライバー
現在約37万人といわれるタクシー運転手。景気の低迷に比例し利用者の減少も減り続けているが、今後、高齢者が増えることで利用シーンの増加も見込まれ、先行きは決して暗くはない。だが、コスト競争はより激しさを増し、生き残り策として人件費削減を断行する会社がさらに増えるだろう。
増車したいが、人件費は削りたい。となると選択肢は2つ。コストの低い外国人ドライバーを雇うか、自動運転カーを活用するか、だ。前者は、法的な問題も絡む上に、コミュニケーション面の不安があり、トータルで考えれば、会社にとって必ずしもメリットがあるとはいえない。そこで、自動運転カーの導入が浮上する。
技術的にはほぼ実用化に近いレベルまで進んでいる。あとは、法的問題と安全性の問題をいかにクリアにするかだ。一番の問題は、万一、事故が起こった場合にどう対処するか。無人の車で事故が起こるとなれば、たとえ原因が被害者にあってもロボットによる殺人、といった論調も出かねない。無人カーが走れる道は、高速道のように車両専用にする、などとなるのであれば、問題はクリアされるが、そうなれば、実用化への道は大きく遠のくことになる。
ゆりかもめは代表的だが、すでに無人運転の輸送手段は存在しており、事故が極めて少ない現状を考えれば、実現への最低限の土壌は整っているといえる。だが、専用レーン上を走るものとは単純比較はできない。とはいえ、技術的に可能であり、環境的に確実にニーズはある。ごく当たり前のように、公道上を自動運転カーが走行する日は随分と先の話になりそうだが、タクシードライバーにとって自動運転カーは、職場を荒らす“害車”には間違いない。
安泰度4 実現度45%