働き方

「男性の育児休暇取得の実態に迫る」

投稿日:2014年4月10日 / by

パパの子育てを検証

機能不全の日本の育メン事情

女性活躍推進やダイバーシティ、ワークライフバランスに対する注目が集まっています。それらに連動する形で、男性の育児休暇取得に対する関心も高まりつつあります。記憶に新しいところでは、日本生命保険が、2013年度の男性職員の育児休暇取得率が100%(取得権利がある職員数に対する割合)になったと発表し、話題になりました。

しかし一方で、日本全体における男性の育児休暇取得率はわずか1.89%(2012年度統計)と、まだまだこれからです。しかも、そのうち、取得期間1カ月未満が8割を占めています。裏を返せば、女性側が、残りの長期期間を担当している実態は変わらないということ。1か月以上の育児休暇を取り、「まともな夫婦の育児休暇分担」ができている男性は、1000人中4人しかいないのが日本の実態です。

前述の日本生命社でも、実際の取得期間は、ほとんどが土日の休みも組み合わせて数日から1週間程度だったとのこと。

上手な育メン術を体験等を交え具体的に検証

安倍政権の成長戦略では「女性の活躍推進」を柱の一つとして掲げており、2020年までに男性の育児休業取得率を13%にすることを目標にしているようです。連動して、男性の育児休暇取得を促進する制度も施行されています。しかし、仮に13%という数値が達成できたとしても、この「夫婦の育児分担」のアンバランスな状況は変わらないでしょう。

関心が高まり、政府も推進している一方で、なぜ、このような状況が続いてしまうのでしょうか。

また、海外における実態はどのようになっていて、取得率が高い国では、なぜそれができているのでしょうか。

本稿では、今後、計6回にわたり、それらに迫ってみたいと思います。

また、筆者自身、6年前に3か月の育児休暇を取得した過去があるのですが、その時の体験と、周囲の「イクメン」達に様々なインタビューを行った経験を基に、男性の育児休暇取得における様々なハードルとその乗り越え方についても、具体的に検証していければと思っています。ご期待ください。

(参考記事 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK3100C_R30C13A7000000/ )
(参考記事 http://www.asahi.com/articles/ASG3N5D3YG3NPLFA00C.html )

◇男性の育児休暇に関する記事一覧


オンユアマーク井上氏【プロフィール】
井上幸一郎 有限会社オンユアマーク 取締役社長
2000年立教大学経済学部卒。
eラーニングベンダーにて、米国の学習管理システムのローカライズ、販売等に従事。米国民間資格の普及推進にも努める。
また、大原学園の資格対策eラーニング講座の法人販売やeラーニング管理システムの法人販売にも従事。
2005年、人事コンサルティング企業に転職し、企業研修・人事制度コンサルティングなどの営業・講師・コンサルタントなどを歴任。
2007年、3か月の育児休暇を取得。
2010年11月、「日本の人事にイノベーションを」をコンセプトに独立。
・日本ワークライフバランス研究会会員
ホームページ:http://onyourmark.r-cms.biz/

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