働き方

NPO・ソーシャルビジネスへの就業意欲高い20代・30代の傾向とは

投稿日:2014年6月27日 / by
エティック調べ

エティック調べ

20代・30代で、NPOやソーシャルビジネスへの就業意欲が高い人の傾向がみえてきた。次代を担う起業家型リーダーの輩出を通じ、社会イノベーションに貢献する特定非営利活動法人エティック(所在地:東京都渋谷区、代表理事:宮城 治男)が実施した「NPO・ソーシャルビジネスに関する20代・30代の就業意識調査」で分かった。調査対象は、全国の20代・30代の男女(男性20代 244名、男性30代 256名、女性20代 266名、女性30代 258名)。

まず、「NPO・SBで働いてみたい」と回答した20代・30代の若者は17.0%。この中には、「既に働いている」、「働いてみたい」、「やや働いてみたい」が含まれ、「やや働いてみたい」が12.6%と大半を占める。さらに、男性20-24歳においては「働いてみたい」の回答が、最多の23.8%となっている。

社会問題の課題解決に取り組むNPOやSBへの若者の就業意欲が高まっている風潮があるが、この結果からは、その割合は意外に少ない。そうした中で、20-24歳の男性の約4人に1人が、SBへの就業意欲が高いのは、特長的といえる。

では、SBで「働いてみたい」層は、「働きたくない」層に比べ、どんな傾向があるのか。最も多いのが「町内会やお祭り、ゴミ拾いなど地域での活動経験がある」(35.6%)、以下「テレビ、書籍、WEBなどメディアでNPO・SBに触れたことがある」、「学生時代の授業や研究でNPO・SBや社会問題を取り扱った」と続く。

また、就業意欲における「既に働いている/働いてみたい」と「あまり働きたくない/働きたくない」の差が最も大きいのは、「学生時代の授業や研究でNPO・SBや社会問題を取り扱った(17.3ポイント)」、以下「町内会やお祭り、ゴミ拾いなど地域での活動経験がある(16.5ポイント)」、「社会貢献や非営利活動についてのイベント・講座に参加したことがある(14.1ポイント)」となっている。

これらのことから、就業体験や間接的な体験は、SBでの就業意欲を高めるものの、一方で、「働きたくない」と考える材料としても大きな要素となっていることがうかがえる。NPOやSBへの就業は、通常の会社勤めとは違う部分があるだけに、直接間接に関わらず、触れることで初めて自分と向き合うということなのかもしれない。

エティック調べ

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面白いのは、就業意欲別の価値観の傾向の項目だ。「働いてみたい」層では、能力やスキルアップ、社会問題に対する関心、他人と違う考えや生き方が好きだ、といった項目で高ポイントなのに対し、「働きたくない」層では経済的な豊かさや安定、お金儲けといった項目で高い数字となっている。このことから、NPO・SBへの就業においては、価値観、特に「お金」に関する部分が、一つの分岐点となっているといえそうだ。

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