働き方

定年制はどこへいく…

投稿日:2013年10月31日 / by

おっちょこちょい伝衛門 いよいよ、定年70歳も現実味を帯びてきたでやんす。2013年10月30日に厚労省が2013年の「高齢者の雇用状況」について発表したでやんすけど、希望者全員が65歳以上まで働ける企業は、66.5%と前年に比べ17.7ポイントもアップ。大企業に限っては、24.6ポイント増の48.9%で倍増してるんでやんす。

お毒 確か制度改正があって、65歳まで働かせるようになったのよね。その影響が反映されたんでしょ。大手はお手本にならなきゃいけないから従順に従って、大幅に伸びたのね。それにしても、定年が65歳なんてね…。80年に60歳定年になって、その前は確か55歳だったわよね。

伝衛門 「長く働ける」と捉えるか「年老いても働かされる」と捉えるかで全然、意味合いは違ってくるでやんすね。ちなみに、31日にファンケルが発表した「健康寿命に関する調査」の結果では、「自分は死ぬまで元気」と回答した人が60%でやんした。介護は不要、と自認はしてるようでやんす。

お毒 寿命が延びてることを考えれば、当然の流れではあるけど、多くの人は「出来る限り早く隠居生活したい」と思ってるんじゃないのかしらね。

猫田先生  欧米なんかは確かにその傾向は顕著だな。ただ、日本の場合は、それほどでもない。働けるうちは働きたい、という高齢者も少なくはない。とはいっても、それは生活に不安がある裏返しではあるんだな。そもそも制度改正の背景には、年金破綻があるわけだからな。このままではいかんってことで、高齢者にもできる限る働く機会を与えようという狙いだからな。

毒舌家

お毒 ずいぶん勝手な話よね。だって、高齢者が増えることは、予想するも何も出生データで明確なんだからさ。分かってるのに何もしなかった国の怠慢ね。そのしわ寄せを民間企業に擦り付けてるみたいで、いやらしいわ。

物知り
猫田先生  ところが、そう上手くはいかねぇ状況もあるんだな。医療の進歩で寿命が延びたのはいいことなんだが、少子高齢化によって、日本経済は萎縮しちまって、グローバルの波にも上手く乗り切れとらん。その結果、企業の寿命が短くなっちまってるんだ。定年制以前に終身雇用制が風前の灯なんだな。年金の負担が若者にのしかかってその若者が就職で苦労している姿なんかも考えると、いまの労働者の高齢化の流れは、とても楽観視できる状況じゃねぇよ。

お毒  確かに高齢者側にとっては、長く働ける環境になって悪いことじゃないけど、正直、企業からすれば、キャリアは期待できても能力はそれほど期待できないものね。体力だって落ちてるわけだし。恋愛に年齢は無関係だけどね。

伝衛門 はぁ…。ま、これについてはブラック企業ならぬ、「シルバー企業問題」でやんすね。どうせシルバーなら、金属つながりでステンレス企業、つまり、ロボットを活用する方が、効率面でもコスト面でも良さそうでやんす。高齢者にはゆっくり休んでもらいしょうよ。

猫田先生  それよりも年齢で雇用を判断する時代が終わるべきじゃねぇかな。確かに高齢者は体力は落ちてるけど、あの経験には若者は到底かなわねぇ。だからむしろ、完全能力制に移行するのが、日本にとってベターじゃねぇか。能力のある奴は、年齢無関係。逆に若くても無能は不要。そうすりゃ、高齢者も働きやすいし、日本の国力にもプラスだろ。

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