働き方

転職願望沸騰時代のスベらない話

投稿日:2016年2月4日 / by

お毒 なんだか世知辛いわね。最近の客は、「仕事辞めたい」とか「リストラされた」とか、そんな話ばっかりしてるのよね。お酒もさぞかしまずいんじゃないかしら…。
毒舌家
猫田先生 ワシの周辺でも離職関連の話が多いな。隣の芝生は青いとは言うけどよ。ま、辞めるのはいいんだが、次にいいとこがあるワケでもみてぇだから、ちょっと心配だよな。

編集部ニシ 景気が停滞し、物価が上がり、給与も据え置き。普通に考えれば、転職を考えてもおかしくないですよね。外資系人材紹介会社のヘイズジャパンの最新の調査でも積極的に求職活動を行っている求職者は44%と多くの人が視野に入れていることが明かになっています。この調査は、日本の他、中国、香港、シンガポール、マレーシアを対象としていますが、求職理由のトップは、やはり「より良い給与と待遇を求めて」(48%)となっています。

へん0お毒 それなのに日本なんかはリストラや報酬カットなんかが実行されてる企業もあるみたいね。一体これから人の流れはどうなるのかしら。

編集部ニシ 実は、調査結果を国別でみると、日本は転職する理由のトップが「新たな挑戦を求めて」(54%)なんです。日本の正社員の仕組みが窮屈で、硬直的であることを逆説的に証明するような結果といえるかもしれません。ただ、その理由では、現実的にはかなり優秀でなければ思いを成就することは難しいかもしれませんね。受け入れる側も可能性に賭けている余裕はないワケですから。その意味では、ビジネスパーソンの転職願望は高まるものの、実際の動きはそれほどでもない、というのところへ落ち着きそうですね。

猫田先生 そこで重宝されるのが非正規ということになるんだろうな。都合よく使えて、それなりのスキルを備えているワケだからな。状況としては安倍政権が目指す方向とは反対に進んでいる感じだな。逆にいえば、高いスキルを持ってるなら、うまくネットワークを構築して、正社員を辞め、個人でやるってのも、ニーズの大きさをみれば十分可能性はある気はするけどな。
nekodaBup
編集部ニシ 所属企業と緩くつながりながら、他の企業にもコミットするスタイルは増加するでしょうね。実際、受け入れる企業側でもそうした雇用形態を用意するところが少しずつ増え始めていますからね。どうしても限られているだけに、優秀な人材にとっては可能性が大きく拡がる世の中になっていきそうです。

お毒 優秀な人はいいけど、ほとんどの人がフツーなわけじゃない。その人たちを何とかしてくれないと困るのよ。

編集部ニシ 少なくとも自分には何が出来て、それがどれくらいの価値があるのかを明確にアプトプットできるようにしておくことですね。そうすれば、いまはクラウドソーシングも充実してきていますから、そのプロフィールをみて仕事が舞い込んでくるでしょう。まずは副業からでもそうやって稼ぐ力を身につけて、自分の価値を高めていくことですね。

猫田先生 「伝票処理は人の倍のスピードで出来ます」、「残業なら何時間でも耐えられます」、「単調な仕事でも文句を言わずにやり抜けます」…。こんなじゃダメか。

編集部ニシ 全てロボットで代替できます。伝票処理はともかく、それってそもそもスキルの問題じゃなくないですか。企業に価値を与えうる能力でないと意味がありません。多くの企業が人手不足で困っているのは事実ですが、欲しいのはあくまで優秀な人材。ピラミッドの上の方の人材が不足している、というのが実態です。並の人間は、いかに自分の人材価値を明確に提示できるか、に転職成功の命運がかかっているといっていいんじゃないでしょうかね。

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