働き方

4年目社員の8割が転職検討

投稿日:2014年4月17日 / by

ベストチームオブザイヤー実行委員会日本のチームワークの向上と促進を提案するベストチーム・オブ・ザ・イヤー実行委員会(委員長:齋藤孝:明治大学教授)は、若者のチームワークに関する調査の第10弾として、この4月から社会人4年目となる2011年4月入社のビジネスパーソン約400人に「現在の仕事に関する調査」を実施。その結果を公開した。

現在担当している仕事に対しての想いを尋ねた質問では、「面白さややりがいを感じている」と回答した人が6割だった。一方で、転職検討の有無について尋ねた質問では、「考えたことがある」と答えた人が約8割だった。3年で辞める率が3割といわれる中で、“魔の期間”を乗り越えてもなお、心にモヤモヤを抱えていることがうかがえる。

「仕事のやりがい」と「転職検討の有無」についてのクロス集計では、「仕事へ面白さややりがいを感じていないが、転職を考えたことはない」人が2割いることがわかった。この結果は、何となく惰性で仕事を続けていることの表れともいえ、がむしゃらに頑張る時期にしてはさみしいデータといえる。

ベストチームオブザイヤー実行委員会現在の会社に、ロールモデルとなる上司や先輩の有無を聞いた質問では「いない」と答えた人が約6割いた。前問で惰性で続ける率の高さを指摘したが、この結果はそうした状況へ陥る要因と考えられそうだ。裏付けるように「仕事のやりがい」の質問とのクロス集計では、「社内にロールモデルがいない」と回答した人の半数が「仕事の面白さややりがいを感じていない」ことが分かった。

ロールモデルがいないと答える若者が多い背景には、上司も仕事に追われ、後輩の面倒を見る余裕もないことなどのほか、コストカットによる企業の教育体制の弱体化などもありそうだ。長い目で見れば、企業の衰退につながる予兆であり、決して楽観できる結果といえないだろう。

振り返れば、 今年4年目を迎える社員は、毎年恒例の(財)日本生産性本部発表の「新入社員の特徴とタイプ(2011年度)」において、宇宙探査機の「はやぶさ型」と命名され、”ハラハラさせられるが、長い目で見ればあきらめずに根気よくシグナルを送り続けることが肝心だ”と、迎え入れる側へのメッセージが発表された世代。長い目が必要といわれるだけに、なおさらしっかりと面倒を見てあげる重要性がありそうだが…。

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