傘をケチることが「損」な理由とは
仕事のデキを倍増させるちょい足しマナー術(第一回)
仕事の結果が同じでも、極めて高い評価を得いる人とそうでない人がいます。なぜそんな差がつくのでしょうか。それは、意外にささいなことだったりします。戦略的イメージコンサルタントの西松眞子氏の著書「仕事ができる人はなぜハンカチを2枚持っているのか?」(日本実業出版社)には、成功する人のワンランク上をいく小さな気くばりが満載です。ほんの少しの気くばりで評価をアップする極意とは。本書を参考に、瓦版編集部が、ちょいデキマナーの一端に迫ります。
小物をケチると予想以上の“損失”が
貧すれば鈍するという言葉があります。生活が苦しくなると精神の働きまで鈍るというような意味です。1円をケチって、目の前のチャンスを逃すようなことがあるとしたら、それは節約のつもりで大損をしていることと同じかもしれません。
仕事のできるビジネスパーソンは、お金の使い方も非常にスマートです。使いどころを知っているから、使う額は多くても、それ以上の価値を手にしています。最上を知れば、本質がわかるともいわれます。
「傘」ひとつにもあらわれるステータス
著書の中で西松氏は、傘について次のように記しています。その部分を引用してみましょう。
「傘をさす姿を客観的に見ると、傘はファッション以上に、その人を引き立たせるものであることに気がつきました」とした上で、ビニール傘についてこう記しています。「いつでも使い捨てにできて、簡単に手に入るので便利ですが、ビニール傘を持つ人は使い捨て思考の人に見えなくもありません」。
いい傘は人をより良く見せる一方で、安い傘は、その人の思考自体まで貧相に見せるというワケです。また、傘を丁寧に扱う姿は「ものを大切にする」というポジティブな印象も与えます。
どんな傘を持っているか。それだけで、人の印象を変えてしまうのです。ささいなことかもしれませんが、バカにはできません。怖いのは、このことは仕事のデキとは全く関係がないということです。人は、いつどこで見られているかわかりません。だから、ちょっとした小物でも、それが自分を引き立たせるものか、「損」をしないかという観点で選ぶことが、大切になります。