働き方

日本復興への雇用・人材と働き方について

投稿日:2013年8月30日 / by

おっちょこちょい伝衛門 「平成25年版労働経済の分析」(通称「労働経済白書」)が厚労省から公表されやした。

お毒 雇用や賃金、労働時間、勤労者家計軟化の現状や課題などについて、統計データから経済学的に分析する報告書よね。昨年度の日本経済はなんとなくいい感じもしたけど今回はどんな分析になってるのかしらね。

伝衛門 分析のテーマは「構造変化の中での雇用・人材と働き方」でやんす。日本経済における産業構造や就業構造が変化する中で、産業の新陳代謝などを通じた競争力の強化や成長の力となる人材の確保・育成などとともに、労働者の意欲と能力が発揮され、企業が活性化するための働き方の構築が必要との観点から分析を行ったようです。

お毒 知った顔して話してるけど、アンタ資料棒読みね。ま、いづれにせよいま日本経済は過渡期を迎えてるわけで、その中でどんな働き方が望ましいのかを真剣に考えるべき時だから、いいテーマね。どんな分析なのかすごく気になるわね。

猫田先生 大きく3つの視点から分析がされている。ひとつは、労働経済の推移と特徴。2つ目は、日本経済と就業構造の変化。そして3つ目が、労働市場における人材確保・育成の変化だ。特にポイントは3つ目の項目だな。過渡期にある日本経済において、どうやって競争力の強化につながる人材を確保し、育成するのかは深刻な問題。分析では、若者の就職支援推進のため、企業はいかなる人材を求めるのか一層明確にすべきであり、大学は学生の能力向上やインターンシップの参加促進を図るべき、などとしている。非正規労働者についてもその多くが有期雇用であり、無期雇用への移行が期待されるなどとしている。

毒舌家

お毒 なんだかいままで企業はどんな人材が欲しいのかハッキリさせず学歴だけみていたってことを言いたそうね。その通りなんだけどね。非正規の無期雇用化促進への期待も、企業が都合良く非正規を使っていたことを戒めているみたい。その通りなんだけどね。結局、いまのやり方じゃ、企業は優秀な人材を確保できないし、非正規を都合よく使うことで、労働者は安定を得られず、結局は日本経済に負の影響をもたらすってことよね。

物知り
猫田先生 その通りだ。これまではまだ景気がよかったからなんとかなったんだが、もはや成長が右肩下がりになっている日本では、人材確保における失敗は致命傷になりかねない。この失態で、日本の雇用が停滞し、海外から人材が流入なんてことになってくれば、日本は3流国家に転落しちまうぜ。相当な危機感を持ってもらわんとヤバいぜ。

伝衛門 結局、日本は人材活用については2流だったってことでやんすね。白書では企業が若手社員について不足していると考える社会人基礎力ってのがあるんですが、ベスト3が「働きかけ力」、「創造力」、「主体性」。若手社員にそんなのが備わってたらそりゃいいでやんすけど、企業も求めるところがおかしい気がするでやんすよ。

お毒 だからいまの体たらくにつながってるのよ。見る目がないどころか考える頭もないのかもね。結局は企業は自分たちのことしか考えてないってことよ。景気が悪くなって非正規雇用が増えてるのはその象徴じゃないの。必ずしも正社員がいいとは限らないでしょうけど、非正規の待遇は、働きぶりが同じならせめて正社員並みにすべきよ。不安定なんだからせめてそれくらいは担保してあげないと。恋愛でいえば最初から有期なんてありえないんだし、契約形態じゃなくて、しっかりと人をみなさい、ってことね。

読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について