働き方

働くママが幸せに働き続けられる会社のつくり方

投稿日:2016年3月2日 / by

ランクアップ
岩崎裕美子代表

理想の会社を目指し、起業したランクアップ・岩崎裕美子代表。数年の試行錯誤の末に女性が幸せに働き続けられる会社を創り上げた。インタビュー最終回となる4回目では、どの企業も避けて通れない「働くママが幸せに働き続ける会社」のつくり方について聞いた。

岩崎さん写真2

<ワーキングママとその他の差をなくす>

女性が働き続ける上で大きな障害となる産休・育休。休職中はともかく、復職後は時短勤務となるのが一般的だ。そうなると問題となるのが、不公平感。「いずれ自分も通る道」、と分かっているハズなのに、しわ寄せが来ることに不満が蓄積され、同性からも嫌なムードが漂い始める。最近では“資生堂ショック”があったが、こうした問題は避けられないだろう。そこで同社が取り入れているのが、ワーキングママと他の社員の区別をなくすことだ。

「私自身が妊娠し、産休を取りましたが、みんなが仕事を頑張っているのに帰りづらいというのがありました。そこで、考えたのがワーママと他の社員の業務時間の差をなくすこと。そうすれば、ワーママは他の社員に負い目を感じず、他の社員もワーママの分までやっているという意識が生まれません。双方にメリットがあるんです」と岩崎氏はその狙いを説明する。

<子持ち社員となしの社員の壁をなくす>

さらに、間接的ながら有効な仕組みとして、子どもが参加できるイベントを多く開催している。これは、全社員が他の社員の子どもの顔と名前を知ることで、互助の意識を高める効果につながるという。

子連れ出社

<産休育休後もポジションをキープ>

これは岩崎氏の経験則から、取り入れられたものだ。長時間労働の会社では、産休・育休は、イコール、ポジションを失うことだった。だから、女性は産むのを躊躇する。何より働き続けることに対して不安を抱く。休暇後も同等のポジションを保証することは、安心して休めることだけでなく、休み中も前向きで高い意識を持ち続けられ、生涯働くことを考える女性にとっては、非常にありがたい仕組みといえる。

<ワーキングママであることに甘えさせない>

最後は、当然のことだが、一番重要なことといえるだろう。「誤解して欲しくないのは、確かに会社がワーママが働きやすしい環境をつくってはいるけど、そこに甘えないでね、ってこと。周囲が気遣うことでワーママを働きやすくするんじゃなく、ワーママ自身がそれに甘えず、しっかりと業務をこなしていけば周囲も僻みや妬みも生まれないと思っています。過剰に守る制度は逆に他の社員のモチベーションの低下につながるのかなとも思っています」と岩崎氏。まさに資生堂ショックで露呈した問題の元凶を見透かすような見事なバランス感覚といえるだろう。

人口減少で、人材不足が深刻になる日本。それを補完するキーとして政府は、女性の活躍に期待を寄せる。だが、だからといって、突然、男性ベースの会社が、女性にとって快適な職場になるはずはない。それでも、ここにあげたノウハウは、どれか一つでも取り入れることで、女性が働きやすい会社へシフトする過程で有効な施策となることは間違いだろう。(了)

→ 女性が幸せに働き続けられる会社のつくり方


【会社概要】
maNaraホットクレンジングゲル| 公式 マナラ化粧品会社名:株式会社ランクアップ
設立:平成17年6月10日
所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座3-10-7 銀座東和ビル7F
資本金:10,000,000円
代表取締役:岩崎裕美子
事業内容:オリジナルブランド「マナラ化粧品」の開発および販売

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