働き方

働く女性の“なでしこ化”へ秘策はあるのか【瓦の目】

投稿日:2015年6月26日 / by

弱小から頂点に上り詰めたなでしこJの強さ

workingw2なでしこジャパンが順調に勝ち上がり、次戦(日本時間6月28日)ではオーストラリアとベスト4をかけて戦う。前回大会覇者ということで、マークが厳しく、苦闘が続いているが、それでも結果を出す辺りはさすがの風格といっていいだろう。遡ること20年前、アトランタ五輪を控え、米国でアメリカ女子代表チームを取材した当時のことを思い出す。

当時、アメリカは女子サッカーの強国として確固たる地位にあり、実際、日本代表は歯が立たなかった。アトランタ大会から五輪種目となった女子サッカーだが、日本はメダルどころか、予選突破もできないレベル。しかし、地道に強化を続け、現在の佐々木則夫監督が就任した2008年にアジア2位に躍進すると、2011年には女子W杯で一気に頂点に上り詰めた。

まさに「女性が輝く」にふさわしい大活躍だ。いまだ職場では実現しない、当たり前のように「女性が輝く」社会とは一体、何が違うのか…。言うまでもない理由を挙げるなら、一時はどん底まで落ちながらも、強くなることにどん欲であり続けたことが、一番の要因といえる。もう一つは、男子を意識することなく、強さを追求できる環境にあったことも要因といえるだろう。

働く女性のなでしこ化の秘策とは

前者については、働く女性もしている人はしている。そう考えると、ポイントは、男性と明確に区別することになるような気がしている。要するに、職場という大きな枠の中に「女性部門」をつくってしまうのだ。男女平等の観点からすれば、真逆を行くような考えだが、そもそも男女には明確な差がある。それを「平等」などというから、うまくいかないのだ。

具体的には、昇進などは平等にその活躍ぶりで評価する。だが、仮に表彰などをする際には、「女性部門」という枠組みの中で、ランク付けを行う。これによって、男女混合の評価では、選外の女性も「女性部門」の枠ではランクインするケースが出てくる。なにより、純粋で女性だけの選考となれば、男性のことを気にせずやれるので、自然体で頑張れるだろう。

30年近くに及ぶ男女平等の歴史のちゃぶ台返しの様な提案であり、旧来型の男性経営陣からは大ブーイングが起こるだろうが、それくらい思い切ったことをしないと、働く女性の“なでしこ化”は30年先も難しいのではないだろうか。男性は男性、女性は女性。差別ではなく、「区別」する。互いの良さを最大化する上で、「平等」というワードは耳障りこそよくとも、邪魔物でしかない。

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