働き方

残業を減らしていくためには、まず原因を追究し問題提起をしていかなければいけない

投稿日:2014年9月16日 / by 瓦版編集部

誰もが経験している残業

残業をしているか? またはしたことがあるか?
おそらく大半の人がこの質問に対しイエスと答えるだろう。このことから現代社会において残業と労働は切っても切れない関係にまで発展していることがうかがえる。

しかし、残業というのは現代社会において非常に非効率なものである。残業をすることで仕事は終わるかもしれないが、その分時間は掛かっているということを改めて認識していかなければならない。時間は無限ではなく有限であるからこそ、自分にとって有意義な時間をしっかりと確保していかなければならない。それでは、残業することは自分にとって有意義な時間なのだろうか?それをはっきりさせなければ、残業をする意味などない。

残業の実態を労働者側の視点から見てみよう。なぜ労働者は残業をするのだろうか?会社のため?仕事のため?それとも自分のため?ここでは残業を7つのパターンに分けてまとめてみた。

時間外労働(残業)とは

労働基準法第32条ではこのように定められている。

使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない

つまり労働時間には限度があり、これ以上の労働は全て残業になるのだ。ちなみに労働者がこれを超えて働いた場合、雇用主は必ず通常賃金の25%以上の割増賃金、午後10時以降の深夜労働も同じく通常賃金の25%以上を払わなければならない。つまり、労働者が深夜残業を行った場合、合わせて50%以上の割り増し賃金となる。

残業が原因で精神を病み自殺したある社員の事例

1991年、ある大手企業の社員が、長時間労働によって精神を病んだ末に自殺した。時間外労働は、なんと所定労働時間と同じ147時間だったという。しかもこの社員は、大学卒業後に新卒として入社し、1年と少し経っただけの新入社員だった。徹夜での残業や休日出勤は日常的であり、パワーハラスメントにさらされていたこの社員は、上司に有給休暇を願い出ることもできなかったようだ。後半8ヶ月の睡眠時間は、30分から2時間30分だったという。

死後、この社員の父親は企業責任を追及するために、民事訴訟を起こした。裁判は最高裁までもつれ込んだようだが、結果的に原告側の勝訴となった。この事件は、労働者の過労による自殺において、企業側に責任があると認められた最初の判例であると言われている。そしてこれを期に、日本において過労死という言葉とそれに対する認識が広まった。

過労死が労災認定される基準がある

日本には「過労死ライン」という言葉がある。厚生労働省が定める、過労死を労災認定する際の基準が定められたものだ。
1ヶ月に80時間の時間外労働があった場合は、健康に害をきたす恐れがあるとされており、1ヶ月の労働日を20日とすると、1日4時間以上の時間外労働が続く状態を言う。

ワーカホリックは非効率!?

残業といえば、労働者が企業から強制されているものという印象があるが、そうでなくても日常的に長時間の時間外労働を行う、いわゆるワーカホリックと呼ばれる人がいる。ワーカホリックは仕事依存症であり陥ってしまうと、うつ病を発症する、健康を害する、仕事をしていないとイライラするなどの弊害が出る可能性がある。本人に自覚がない場合が多いため、気付いたときには何らかの身体的な症状が出てしまっていることも多い。そのため、実はワーカホリックである人は、結果的に仕事の効率は良くないと言われることもある。

朝と夜では適した仕事が違う!

一般的に最も仕事がはかどる時間帯は朝だと言われる。なぜなら起きてまず太陽の光を浴びると、セロトニンというホルモンが分泌される。このことで心が穏やかになり、脳が活性化し、物事に集中できるからだ。このことで、仕事のモチベーションも向上することが明らかになっている。残業分の仕事を少し朝に持ってくるだけで、より効率的な仕事ができるだろう。特にアイデアを出すためのクリエイティブな時間にするといいようだ。逆に就寝前は、記憶を定着させるための時間にするといい。就寝中に脳がこの時間に勉強したことを整理し、記憶を定着させてくれるのだ。

このように仕事には、その種類に適した時間帯がある。個人差はあるが、仕事を見境無く残業時間に詰め込む方法は、非効率であるということだ。仕事と時間の管理を徹底することで、作業の効率化を図れるだろう。

国全体での取り組みと一刻も早い解決が求められる

実際労働者の現実を見てみれば、長時間の残業に疲れきっている人は珍しくない。現在の日本では、残業が当たり前になっていると言っても過言ではないのだ。政府はこれに対して企業のより良い取り組みを周知したり、中小企業が職場意識を改善するための助成金を出したりと、様々な見直しを行っている。
改めて、会社も労働者も残業についての問題点を考え直さなければいけない時期に来ている。

以下の記事では、職場の長時間労働による離職率に悩んだ末、起業という道を選んだ女性へのインタビューを掲載している。彼女が見つけた長時間労働による負のスパイラルとは?ぜひご覧いただきたい。

残業厭わぬOLが、なぜ残業ゼロ会社を起業したのか

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